志和稲荷神社は岩手県紫波郡紫波町に位置する古社である。
　天喜五（１０５７）年、源頼義により社殿が創建されたのが始まりであるとされる。平安末期には樋爪氏、室町時代には斯波氏により保護され、江戸時代以降は南部藩の祈願所として崇拝を受けた。
　祭神は宇迦之御魂神（うかのみたまのかみ）、稲荷勧請としては日本有数の古さを誇る。
　社殿に繋がる参道は稲荷街道といわれ、参拝のために南部藩主が盛岡から紫波の四里を築いたとされる。
　境内に建つ御神木、稲荷山大杉は樹齢千年の大杉で、周囲を見下ろしている。
　１２年に一度、午年には白馬参進神事が行なわれる。