NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/5/2


耳掻き Mimikaki 

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 「耳掻き(みみかき)」は耳の穴を掃除すること、またはその道具を指す。
 木製や金属製、プラスチック製など様々な材質の耳掻きが作られているが、日本では昔から適度な弾力性を持つ竹が材料として使われている。
 耳の穴も人によって違うため、匙(さじ)またはへらと呼ばれる掻き出し部のカーブやサイズなど、微妙な調整には職人技が必要だが、木は加工に適しており、曲げや切削といった加工方法によって形作られている。
 日本では簪(かんざし)が耳掻きの原型という説もある。
 簪の先端をさじ状にした耳掻き付簪を発明したのは、高橋図南(たかはしとなん)という学者で、江戸時代のことであったと伝えられている。
 耳掻きは、昔から人々にとって馴染み深い必需品であるようだ。
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2008/4/8


朝顔のかんざし Asagao-no-kanzashi 

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 縄文時代頃にはすでに存在し、江戸時代にその文化が花開いた簪(かんざし)。
 時代の変化やそこから生み出された様々な髪形に合わせ、簪もまた多種多様に作られ、女性の髪を美しく飾ってきた。
 「朝顔のかんざし」は、現代になって再び注目されつつある簪の中でも平打簪と呼ばれる種類のものである。
 素材にはシルバー925が用いられ、それを丹念に磨き上げることでシルバーが持つ独特の艶と光沢を放っている。
 飾り部分には美しい意匠とアールヌーボー調の造形の朝顔が再現されており、細いツルや葉脈が彫り込まれた葉などにその作り込みの深さを見て取ることができる。
 清楚な朝顔が、陰影あるシルバーと相まって上品に仕上がっており、和装はもちろん、様々な装いで髪を美しく飾ってくれるだろう。
 優れたデザインと卓越した彫刻表現によって生み出されたその簪は、現代でもなお色あせることのない魅力を放っている。
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2008/3/7


びらびら簪 Birabira-kanzashi 

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 びらびら簪(びらびらかんざし)は、未婚女性向けの簪である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 びらびら簪は、天明年間(1781~1789)頃から流行した簪で、銀製の鎖、細い棒状、または板状のものが簪の端部分から垂れ下がった形状をしている。
 鎖、棒状の先には玉や蝶・鳥などの飾り物がついているものが多いのが特徴とされる。
 江戸では俗に「びらびら」と呼び、多くは童女、未婚女性がつける簪とされており、裕福な商人の娘などが使っていた。
 歩くたびに揺れるところに人気があり、鎖の先の鈴や珊瑚など装飾物が、微かな音をたてる。
 びらびら簪は、今でも若い女性をひきつける魅力を持った、伝統工芸品である。
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2007/12/4


玉簪 Tama-kanzashi 

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 玉簪(たまかんざし)は、柄に丸い玉がついている簪である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 玉簪は、耳掻きをそのまま大きくしたような耳掻き簪に玉を一つ挿しただけのシンプルなもので、最も人気のある簪とされる。
 玉の色により風情が感じとれ、素材には珊瑚、めのう、翡翠、べっ甲、金や銀、更には象嵌からガラスに至るまで様々なものが広く用いられている。
 また、玉の大きさにも二分玉、三分玉、五分玉などの種類があり、大きさによって分類され、売られている。
 先が耳かきになっているのは、装身具ではなく実用品の耳かきだと見せかけて、贅沢品取締りから逃れるためであったという。
 玉簪は、簪の代表とも言える伝統の髪飾りである。
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ちりかん Chirikan 

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 ちりかんは、頭の飾り部分がバネで支えられている、古典的な簪(かんざし)である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 ちりかんは他のかんざしと大きく違い、下がりだけでなく飾りもゆらゆらと揺れる簪で、土台の先端に細いスプリングを取り付け、さらにその上に飾りを付ける事で、飾り自体がゆらゆらと細かく揺れる仕組みになっている。
 飾り同士が揺れてぶつかり合うと金属的なチリチリという音をたてたことから、「チリチリ音のする簪」で、ちりかんと呼ばれるようになったと言われている。
 芸者衆などが前差として用いる事が多く、舞妓がお座敷を務める際に使われたり、日本舞踊など日本髪のかつらをつけての踊りに広く使われている。
 ちりかんは、揺れる飾りが若々しさを表す、伝統の髪飾りである。
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びらかん Birakan 

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 びらかんは、髪の前の方に付いている細い短冊状の金属がぶらさがっている簪(かんざし)である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 びらかんは主に金属製で、頭の部分が扇子のような形状をしているものや、丸い形のものがあり、家紋が捺されている。
 頭の平たい部分の周りに、ぐるりと細長い板状のビラが下がっており、耳かきの無い平打にビラをつけたような形状といえ、「扇」、「姫型」とも呼ばれる。
 簪の中にびらびら簪という未婚女性向けの簪があり、簪の端部分から垂れ下がった装飾品が特徴で、びらかんはこの一種のような形状であるが、別物とされている。
 びらかんは、現代の舞妓などがよく用いている、娘向けの伝統的な髪飾りである。
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2007/11/22


舞妓 Maiko 

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 舞妓(まいこ)とは、大体20歳ぐらいまでの芸妓(げいこ、げいぎ)見習いの若い女性である。
 芸妓とは、花街にて唄や踊り、三味線などの芸で宴席に興を添える事を仕事とする女性で、座敷や舞台に上がる時は白塗りの厚化粧をするが、舞妓は同時に日本髪を結い、華やかな花簪を挿す。
 舞妓とは、芸妓になる前の未成年の少女のことで、舞妓として約5年間修行した後、芸妓になる。
 舞妓・芸妓は京都の祇園をはじめとする花街の置屋(おきや)に所属しており、そこから各お茶屋へ送り出される。
 舞妓の始まりは、江戸時代中期の1700年頃、水茶屋で働いていた茶汲女(ちゃくみおんな)や茶点女(ちゃてんおんな)が始まりだと言われている。
 最初は参詣人に茶をふるまう程度だった水茶屋も、やがて茶が酒になり、茶汲女や茶点女が歌を聞かせ舞を見せ、永い年月を経て舞妓、芸妓になったとされる。
 舞妓は、非常に厳しい独特のしきたりや伝統を持つ職業である。
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平打簪 Hirauchi-kanzashi 

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 平打簪(ひらうちかんざし)は、平たい円状の飾りに、1本または2本の足がついた簪である。
 簪は、女性が髪を結う時に使う日本の伝統的な装身具であり、特に江戸時代後期には様々な種類の物が作られ、髪を飾った。
 平打簪は形が薄く平たい形状で、円形・亀甲形・菱形・花型などの枠の中に、透かし彫りや、毛彫りで定紋・花文などをあらわしたものとされる。
 武家の女性がよく身につけた銀製、或いは他の金属に銀で鍍金したものは特に銀平(ぎんひら)とも呼ばれる。
 定紋は、大奥・武家などの婦人が用いたものであるが、江戸後期の芸者の間には自分の紋ではなく、貞節を誓う想い人の家紋を入れるのが流行したという。
 平打簪は、木やべっ甲、プラスティックなど、様々な素材で製作されている伝統の髪飾りである。
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