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2007/5/10


加賀象嵌 Kaga-zougan 

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 象嵌(ぞうがん)とは、工芸品の装飾技法のひとつで、金属・陶磁・木材などの表面に模様を彫り、そのくぼみに金・銀・貝など他の材料をはめ込むもの。石川県の金沢では、400年以上の歴史がある伝統工芸である。
 起こりは江戸時代。加賀藩2代藩主・前田利長が装剣技術を開発するために京都から金工宗家後藤3代琢乗を招いたのがはじまりだ。
 加賀象嵌はもともと刀や馬具に用いられたが、中でも鐙(あぶみ・乗馬の際の足を乗せる装具)は耐久性、デザインともに優れ、天下の名品と呼ばれたとか。
 加賀象嵌は、打ち込まれた紋様が衝撃を受けても剥脱しづらい。加えて、草花や虫などのモチーフを華麗に表現する意匠が素晴らしい、きらびやかな光沢を放ちながらも品格のある繊細な逸品だ。現在も床の間の置物や装飾品、花瓶、香炉などが作られ、伝統工芸として受け継がれている。
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2007/4/13


加賀獅子頭 Kaga-shishigashira Kaga Lion Head

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 加賀獅子頭は、石川県加賀の伝統工芸品で、数百年の歴史を持つ。
 獅子頭は、加賀の祭り、「獅子舞」に欠かせない存在で、この獅子頭を持って舞うのが恒例だ。
 獅子舞は、江戸時代、初代加賀藩主・前田利家が金沢城に入城した際にお祝いの獅子舞が盛大に行われたのが始まりとされる。
 以来、獅子舞は武芸奨励としても盛んになり、獅子頭も各町に1基、町の守護として置かれるようになった。また、個人の家でも男子出産のお祝いとして獅子頭を床の間に飾る風習が起こり、盛んに造られるようになったともいわれる。。
 獅子頭は白山麓の桐の木を使い彫刻師や仏師が一刀彫りをする。目と目の間が大きく離れ、力強く見開いた目が眼光鋭く睨んでいるのが特徴で、勇壮で迫力のある表情だ。
 獅子頭は木材の特性を充分に把握したうえで彫りを施すため、ふたつとして同じものが無い、彫刀技が冴えわたる逸品である。
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2007/4/12


旧真野家住宅 Kyushinnokejutaku Former House of Shinno Family

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 旧真野家住宅は、構造がきわめて古く、各所に古式を残しており、建築時期は、17世紀後半の江戸時代頃または更にさかのぼるとの説もある。
 主屋の表側を除く三方はすべて大壁となり、小舞は雑木や丸竹を混用し、大壁の塗厚は20センチ以上である。架構は梁行が二張間で、二ヶ所だけ梁受桁を用いて柱を抜いているほかすべての柱が原型どおり整然と並んでおり、奥の「でい」と言われる室にはこの時代としては珍しく床の間があった痕跡がある。
 柱は同じ太さの角材で釿削り後、台鉋で仕上げられており、もともと長押はなく厚鴨居を使うなど古い形式を残している。
 また土間とおきまの間を板戸と格子窓で仕切り、納戸も片引戸を使うなど閉鎖性の強い構造になっている。
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2007/3/12


旧杉山家住宅 Kyuu-sugiyamake-jyuutaku Former Residence of Sugiyama Family

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 旧杉山家住宅は、大阪府富田林市富田林町に建っている重要文化財である。
 かつてこの住宅に住んでいた杉山家は、富田林寺内町の創設にも関わった旧家のひとつである。
 杉山家は江戸時代から明治時代にかけて、この住宅で造り酒屋を営んでおり、最盛期には使用人だけで70人を数えたと言う。
 建物内部はよく保存され、近世の状態をとどめている。大床の間に描かれた老松や襖絵は狩野派の絵師によるもので、昔日の繁栄が想像される。
 この住宅は現存する町家のなかで最古と考えられている。
 明治時代に活躍した明星派の歌人・石上露子の生家としても知られ、当時の書簡や遺品、解説パネルなどが展示してある。
 旧杉山家住宅は、昔の暮らしぶりを今に伝える大切な家である。
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2007/2/21


うそ替え Uso-gae Uso-gae

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 うそ替えは、福岡県太宰府市宰府の太宰府天満宮で、毎年1月7日に行われる神事である。
 うそ替えというのは、鳥の鷽(うそ)に、嘘を掛けたもので、参加する人は各自小さな木うそ(木の鷽)を持ち寄る。
 うそ替えは、境内広場にて木うそを手にした人々が注連縄で囲った斎場で「替えましょう、替えましょう」と言いながら、木うそを互いに取り替える行事である。
 そうする事で、一年間に知らずについた嘘やどうしてもつかなければならなかった嘘を清算し、神前で天神(菅原道真)の誠心に変えて幸運を貰い、新しい気持ちでその年を過ごす事が出来ると言われている。
 貰った木うそは、神棚や床の間などにお祀りして、その年の幸運を天神から頂くという。
 うそ替えは、いわば日本流の懺悔とも言うべき、神事である。
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2007/1/11


旧恵利家住宅 Kyuu-erike-jyuutaku Old Eri Family Residence

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 香川県さぬき市大川町にある県下で最古の農家住宅建築物。
 17世紀頃に造られたもので、元は大川町新名にあった。この地に恵利家先祖が沢姓を名乗って移り住んだ。現在は「みろく自然公園」内に移設された。
 「三間間取り」という間取りに、香川県東部独自の様式を加えた造りといわれ、一番の特徴とされる屋根は「つくだれ」という技法のもので、簡素な装飾、軒先まで茅で葺き降ろしている。土間の天井は木の曲がりをそのまま生かした梁が露出している。丸竹を編み、土壁を塗りつけた「大和天井」となっている。
 8畳の座敷には床の間が配置され、昔ながらの縁側に暖かい日差しが差し込み、日向ぼっこをする人達の姿がよく見られ、なんとなく懐かしさを感じながら、ほっこりとする場所である。
 国の重要文化財に指定されている。
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2007/1/9


京表具 Kyo-hyogu Kyo-hyogu (Kyoto Picture-Framing and Mounting)

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 寺院の仏具表具や床の間の書画掛け軸などでおなじみの表具。京都では、1200年の歴史に育まれて、独自の表具技術が継承され、今では、経済産業大臣の伝統的工芸品の指定を受けている。
 表装の歴史は古く、平安時代、仏教の伝来とともに中国より伝わり、経巻に施されたのがその始まりであった。その後、保存や鑑賞のために、書画などに布や紙などで縁取りや裏打ちなどをして掛け軸や額に仕立てたり、屏風や衝立、襖にする「表装」一般を扱うようになったという。
 今日、表装と呼ばれるものには、襖、壁装など現代の暮らしに即した実用的な分野と、掛軸、額装、屏風、画帖、巻物など美術工芸的なもの、さらには高度な技術と豊かな経験が要求される古美術の修復まで含み、それぞれが独特の雰囲気を保っている。
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2006/11/29


瑞巌寺本堂(国宝) Zuiganji-houndou(Kokuhou) Zuiganji Temple (national treasure)

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 宮城県の松島町に位置する端巌寺。天長5年(828年)、慈覚大師・円仁により開創された奥州随一の禅寺だ。天橋立、宮島と並ぶ日本三景のひとつに数えられている。
 現在の大伽藍等の建物は、江戸時代の初めの1609年、伊達政宗が桃山様式の粋を尽くし、5年の歳月をかけて完成させたものだ。京都および和歌山の根来から名工130人を集め、建材も桧や杉・欅を熊野から取り寄せるなど、奥州の覇者としての勢いが伝わる。特に唐戸や欄間、襖や床の間の豪華絢爛な絵画は圧巻だ。
 国宝に指定されている本堂は10室の部屋で構成。入母屋作造・本瓦葺きの本尊には聖観音菩薩が静かに祀られている。
 桃山様式を今に伝える貴重な寺院。古(いにしえ)の武将や匠が心血注いで造り上げた「美」の極致がそこにある。
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