NIPPON Kichi - 日本吉

2007/1/30

越前奉書 Echizen-housho Echizen-housho

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 「奉書」とは、将軍や上皇の意志(上意)を下のものに下達するための文書のこと。この「奉書」のために江戸時代には各藩で紙が漉かれたが、とくに越前の奉書は日本一と評判だったという。
 良質の手漉きの和紙は、媒体として千年以上の時をくぐりぬけられる。このことは今に伝わる文書が実証しているとおり。
 鎌倉時代からその質でお墨付きを得ていた越前の和紙は、戦国時代から信長、秀吉、家康と時の権力者の保護を受け、ますます技術が発展、すぐれた製品がたくさん生まれた。
 腰が強くて丈夫、破れにくいことから、明治時代以降は日本画や浮世絵の復刻版画にも使われている。
 越前奉書の第一人者、岩野市兵衛氏(人間国宝)の漉く紙は腰が強く、どうやっても裂くことができない。その高い品質の秘密は、越前の水と空気、なにより手間を惜しまない古来の手作業、それに尽きるという。

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