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2008/5/20


三度笠 Sandogasa Sando-gasa Hat

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 三度笠(さんどがさ)は、竹の皮や菅(すげ)を編んで作られた笠の一種である。
 通常の笠は三角錐状の形を持ったものが多いが、三度笠は薄く平べったい形をしていて上方向へ膨らみを持っており、正面から見れば、厚みのある横一文字になっている。
 時代劇などで渡世人が被っている印象の強いものだが、本来は飛脚が愛用していたものである。
 この飛脚が、江戸と大坂、京都の三ヶ所を毎月三度ずつ往復していたことからその名を三度飛脚と言い、彼らが愛用していた笠にも三度笠という名が付いた。
 大きさも人の肩幅ほどあり、そう強くない雨なら充分に防げる。また、笠そのものも非常に軽くできており、商品以外はできるだけ軽くしたい旅商人なども多く用いていたという。
 内部には頭台という笠と頭頂部の間に挟む、丸い輪の台があり、被っていても非常に収まりが良くなっている。
 簡素ながら先人達の知恵が凝縮された笠であるといえるだろう。
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2008/1/30


サンコンメ Sankonme 

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 サンコンメは鹿児島県指宿市(いぶすきし)山川新生町の浜児ヶ水(はまちょがみず)に伝わる伝統行事である。毎年一月七日に開催される。
 青年が顔にススをつけ、バッチョ笠といわれる竹製の平笠を被り、法被(はっぴ)を着て六尺二寸の孟宗竹を肩にかつぐ。笠と竹には無病息災・家内安全・五穀豊饒などの文字を書いた和紙が巻きつけられて、竹の中には小銭が入っている。
 その竹を目が回るまでまわし続け、ついに耐えられなくなって手を離すと竹が地面に落ちて割れ、小銭が飛び出す。この小銭はその年の幸運を祈り神棚にお供えするので、みんなこぞって拾い上げる。
 これを地域の五ヵ所で繰り返し行う。まわしている最中は周囲から「まだまだ」などの声が飛び交い、笑い声が絶えない。
 このユニークな風習、サンコンメの由来や起源については分かっていない。漁村地帯であったので、船になれない若者が船酔いした様子を表現したもの、または船酔いに慣れるための通過儀礼的なものなど諸説ある。
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2008/1/24


宇原神社神幸祭(苅田山笠) Uharajinja-shinkousai(kanda-yamagasa) 

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 宇原神社神幸祭(うはらじんじゃしんこうさい)は福岡県京都郡苅田町で毎年10月に開催される神事であり、締めくくりには苅田山笠(かんだやまがさ)が繰り広げられる。
 宇原神社は五〇〇年以上の歴史を持ち、福岡県の無形文化財に指定されている。神幸祭も中世から続く神事であり、苅田山笠も同じくらいの歴史を持つ祭りである。山笠になったのは一六世紀末からで、長い間、男衆がかつぐかき山であったが大正時代に山車に変わった。
 苅田山笠は別名喧嘩山笠と呼ばれており、山車と山車がぶつかり合う迫力満点の山笠である。また、全国でも数少ない山笠の原型を残す様式でも知られている。
 さらに大きな特徴として、最初は提灯山笠として夜の町に彩りを添え、神幸祭前日には赤色の幟を立てた幟山に姿を変え、神幸祭当日は、紙張りの岩を積み、御殿、ホテ花、スダレ、人形数体を飾りつけた勇壮な「岩山」へと変身する。地元の人にとって郷土を誇る大切な祭りである。
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2007/10/1


野田雨乞笠おどり Noda-amagoi-kasa-odori Amagoi Kasa-odori Dance in Noda

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 野田雨乞笠おどり(のだあまごいかさおどり)は、愛知県刈谷市の野田八幡宮で毎年八月下旬に開催される、雨乞いを今に伝える行事である。
 神前にお神酒とお灯明を供え、踊りを奉納する。
 雨乞い唄と采配が始まると、踊り手は太鼓を内に向かい合い、両手に桐の木で作った「つろろ」と呼ばれる短いバチを持って踊りだす。またホラ貝の音色に合わせて、踊り手が空を仰ぎ見る所作もある。
 踊り手は浴衣をたくし上げた姿で、赤いたすき、つばの広い一文字笠の姿をし、凛とした姿で舞う。
 正徳二(1712)年から三百年近くの間引き継がれており、昭和初期に一旦打ち切られたものの、現在は保存会の手で伝承を守っている。市指定無形民俗文化財に指定されている。
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2007/5/11


因幡の傘踊り Inabanokasaodori 

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 鳥取県を代表する民俗芸能に、「因幡の傘踊り」がある。230年以上も歴史のある由緒ある祭りだ。
 江戸時代の終わり、因幡地方はひどい日照りが続き、作物は今にも枯れそうだった。これを見かねた吾郎作という老人が編み笠を持って三日三晩踊り続けた。これが天に届き、大雨が降り、村は飢饉を逃れることができたとか。しかし、老人は過労がたたって帰らぬ人となってしまった。これを悲しんだ村人たちが吾郎作翁の霊を慰めようと、彼の踊りを真似たのが発祥とされる。
 因幡の傘踊りは、百個もの小鈴を付け、赤、白、青、金、銀と美しく彩った傘を使い、揃いの浴衣を身にまとった踊り手たちが勇壮に舞うもの。唄に合わせて傘を回転させ、テンポよく振り回す激しい踊りだ。
 今年も、8月の祭りの夜には、約4000人もの踊り子たちが凛々しく舞う姿が見られることだろう。
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2007/4/6


おはら祭り Ohara-Matsuri Ohara-Matsuri Festival

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 おはら祭りは、鹿児島県鹿児島市で毎年催される市民の祭り。
 昭和二四(1949)年、鹿児島市制施行60周年を記念して、戦後の復興を目指す市民の中で始められた。
 おはら祭りの名は、鹿児島の代表的民謡「おはら節」に由来し、浴衣姿に花笠をかぶった約2万人の踊り子たちが「おはら節」や「はんや節」のリズムに合わせて市内を踊り歩く。沿道には多くの見物客が訪れ、今では南九州最大のお祭りとなっている。
 スタート当初はおはら節の踊りのほか、自動車仮装パレードが主体だったが、1961年、現在のような踊りが中心となる祭りとなって、今日に至る。
 おはら祭りは、参加する者も訪れる者も共に楽しめる、祭りが本来もつ、熱気あふれる素晴らしい祭りである。
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2007/3/14


駿河竹千筋細工 Suruga-take-sensuji-zaiku Suruga Sensuji Bamboo Ware

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 駿河竹千筋細工(するがたけせんすじざいく)は、静岡県で造られる竹細工工芸品である。
 竹千筋とは、特徴である細い竹ひごのこと。。
 静岡の竹細工は、狩猟や旅行の際使用していた藤編笠を、岡崎藩士が安い竹で改良製作したところ大変好評で、同心達の内職として40戸あまりがこれに従事したところから始まった。
 当初は安かろう悪かろうの製品であったが、改良を重ねるうちに形や質が上がっていき、駿河の竹細工の名声が高まっていった。
 全国各地にある竹細工と違い、丸ひごを組み立てて造る、やさしい竹細工である。
 経済産業大臣指定伝統的工芸品となっている。
 駿河竹千筋細工は、繊細で柔らかい、魅力的な工芸品である。
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2007/2/1


千光寺 Senkou-ji Senkoji Temple

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 千光寺(せんこうじ)は、奈良県生駒郡平群町にある真言宗醍醐派の寺院。山号は鳴川山。通称は元山上千光寺。
 役行者(えんのぎょうじゃ・飛鳥時代から奈良時代の呪術者で、修験道の開祖)が山上岳(大峰山)へ入山する以前に42才まで修行をしたと伝わる寺である。元山上とも呼ばれ、現在も修験道の霊場となっている。また、役行者の母親が見舞いに入山したことから「女人山上」と呼ばれることもある。
千光寺は役行者がこの地に千手十一観音菩薩を彫り上げ、安置し修行したのに始まるという。その観音様からは千光が発せられたのでこの寺は「千光寺」と名づけられたという。 
 参道の途中にある地蔵堂には、拝めば病気が揺るぐ(治る)と言われる、笠をかぶった揺(ゆるぎ)地蔵が祭られている。
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