吉田の火祭りは毎年８月２６、２７日に山梨県富士吉田市で行われる祭りである。
　北口本宮富士浅間神社と境内にある諏訪神社の秋祭りであり、富士山の山じまいの祭りでもある。日本三奇祭の一つとも言われる。
　室町時代には既に原型となる祭が行われていたという記述があり、約四百年の歴史を持つ。
　初日は富士山を模した「おやまさん」と言われる神輿が町内を練り歩いた後、御旅所に安置され、その後各所に準備された大松明と氏子の家の前の松明に火が灯される。
　二日目はすすき祭りとも言われ、境内で神楽が奉納され、神事を行った後に神輿が高天原と言われる場所を巡り、終わりを迎える。
　勇壮な松明の炎が街中を照らす光景が美しい。富士山の山じまいを飾るに相応しい、炎の祭礼である。