NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/10/31


岡崎正宗 okazaki-masamune 

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 岡崎正宗(おかざきまさむね)は、鎌倉時代後期から室町時代前期にかけて相模国鎌倉で活動した、日本刀剣史上もっとも著名な刀工。
 詳しい系図や生没年等は不詳とされている。
 古刀の秘伝には「五ヵ伝」と総称される、山城・大和・備前・美濃・相模の五ヵ国それぞれに伝来する特徴的な作風があるが、正宗はこのうちの「相州伝」の完成者である。のちに一派を開き、無比の名匠と称せられ、多くの弟子を輩出した。
 正宗という人物にも逸話は尽きなく、それらは今なお講談などでも取り上げられているほか、正宗が鍛えた日本刀は切れ味や頑強さだけが評価されていた訳ではなく、刀剣の放つ神秘的な妖艶さや美術工芸品としての芸術性の高さも賞賛され、「正宗」の名は、のちの名刀の代名詞として後世の刀工に影響を与え続けている。
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2008/10/22


室町彫刻 muromachi-choukoku 

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 室町彫刻とは、室町時代(1392~1573)に彫られた、主に仏像・肖像彫刻のことである。
 南北朝・室町を通じて木彫が主流で、偶像を必要としない禅宗が盛んになった事もあり、仏像製作において著しい発達を見た鎌倉時代に比べ、多くの仏師たちは職業仏師に徹し、従来の形式を追うのみで新しい様式を生み出すことがなかったとされる。
 しかし禅宗寺院では仏像はなくとも祖師や開山の像がまつられており、これら肖像彫刻は、個性的な写実表現と禅宗的人格表現を基調とした新しい感覚のものであった。
 また実際には、戦火に見舞われながら仏像が造られ続ける中で、合理性が追求された箱型寄木造りが採用されたり、接着用の膠(にかわ)が多用されたりするなど技法上の改革もあった。
 一方、観阿弥、世阿弥によって大成された能から、仮面彫刻としての能面が生まれている。
 室町彫刻は、仏像彫刻に代わり肖像彫刻が主流となっていった時代の彫刻である。
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2008/9/26


真壁石灯篭 Makabe-ishidourou 

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 真壁石灯籠(まかべいしどうろう)は、茨城県真壁地方の筑波、加波、足尾の三山から取れる良質の花崗岩である「真壁石」を用いて製作された灯篭である。
 同地方では古来より花崗岩の持つ硬く、丈夫で美しい特性を利用して生活用具を加工していた。室町時代には仏石作りで名を馳せ、江戸時代に入ると庶民文化の興隆によってその利用範囲も大きく広がっていき、今に続くこととなる。
 真壁石灯籠としては、真壁町内の寺院に文政七(1824)年の銘がある灯篭があり、これが最古のものだといわれている。その造りは精巧かつ優美なもので、柔らかさを持つ彫刻を特徴としている。
 醸し出す重量感は庭に落ち着きを与え、更に年月を重ねるごとに表面は苔むし、よりいっそうの趣と優雅さを纏う。そうした美しさは通人たちに愛され、真壁石の伝統を今に伝えると共に、後人たちによる新しい感覚を加えながら、歴史ある様式美は今も進化していっている。
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2008/9/12


雪村うちわ Sesson-uchiwa 

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 雪村(せっそん)うちわは、古来より茨城県常陸太田市で作られてきた、伝統的な工芸品である。室町時代の天正年間(1573~1592)、常陸太田の耕山寺の禅僧であった雪村がはじめたものと伝えられている。
 内輪の骨には地元産の真竹を使用し、幅2cmの竹を四十本に裂いて作る。表面の紙には西ノ内和紙が用いられている。
 また、雪村は画家としての才能もあった人物で、うちわの表面には馬や茄子、かかしや水戸八景などが水墨画で描かれていた。
 現在でもそうした図柄は雪村ゆかりのものとして表面に描かれており、出来上がるまでの三三の工程全てを手作りするなど、人の温かみ溢れるうちわによりいっそうの趣を加えている。
 水戸徳川家二代藩主である水戸黄門こと徳川光圀も愛用し、製作を奨励したといわれるそのうちわは、今も人々の傍らで涼を提供し続けている。
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乱箱 Midare-bako 

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 乱箱(みだればこ)とは、香道において最低限必要な道具を入れておく浅い箱である。
 仏教と共に日本に伝えられた香は、平安時代には個人の趣好、知的感覚により薫物が作られ、室町時代・東山文化隆盛の頃、香木を使用する聞香形式が整えられた。
 香を聞くために最低限必要なものは、香木とそれを暖める道具で、乱箱は、点前に必要な香道具を納めて香席に据え付けておき、そこから地敷に香道具を並べるための蓋のない箱である。
 乱盆(みだれぼん)ともいい、蒔絵のものが多いが、桑生地を使用するものもある。
 中には手記録紙(てぎろくし)と手記録盆(てぎろくぼん)、銀葉盤(ぎんようぽん)、火道具(ひどうぐ)と香じ建(きょうじたて)、重香合(じゅうこうごう)、総包・惣包(そうづつみ)、聞香炉(もんこうろ)などが入っている。
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2008/9/5


滝原の顕拝 Takihara-no-kenbai 

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 滝原の顕拝(たきはらのけんばい)は、宮城県仙台市太白区に伝わる県指定の民俗芸能で民俗文化財でもある。室町時代に広まった念仏踊をルーツとした、古態の念仏剣舞である。仙台では剣舞は多いが顕拝と記されているものは他にはなく、いわれは不明である。
 現在は伝教大師の弟子である慈覚大師によって建立された、秋保大滝不動尊の春祭に演じられている。
 踊りの装束(しょうぞく)は、日天役と月天役の踊手がその「建物」を、他の者は幣束(へいそく)を立てたざんぎりをかぶり、面を付け、長袖、裁著、襷、手甲脚絆、白足袋、切緒の草鞋をはき、剣を振り回しながら踊る。
 笠回しは長袖、腰帯、広帯、白足袋、切緒草鞋の女装で、紅白それぞれの幕を垂らした笠をかぶる。二つの笠には能で演じられる松浦小夜姫の人形と大蛇の作りものが乗せられている。
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2008/8/21


真壁 石燈籠 Makabe Ishidourou 

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 真壁の石燈籠(まかべのいしどうろう)は、茨城県桜川市真壁町に伝わる伝統工芸品である。
 元々この地方は、質の良い花崗岩(かこうがん)が採れることから、古くから石を生活用具として加工、利用してきた。
 室町時代末期に真壁町長岡地域一帯で始められた仏石作りが、現在の石燈籠造りの起源となったと言われている。
 江戸時代中期の宝永年間(1704~1710)前後から、常夜燈として石燈籠が地域の寺社に奉納された。
 高白度の色調を持つ真壁石燈籠は、堅牢さに加えて繊細優雅な彫刻に優れ、重量感に溢れている。
 苔がつく事により一段とその持ち味が生かされ、日本庭園等に一層の優雅さと趣を醸し出す。
 真壁の石燈籠は、優美な表情を見せる、伝統の石燈籠である。
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2008/8/13


常栄寺雪舟庭 Jouei-ji-sesshuu-tei 

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 雪舟庭(せっしゅうてい)は、山口県山口市宮ノ下の常栄寺(じょうえいじ)にある枯山水庭園である。 
 守護大名の大内政弘(おおうちまさひろ)が、室町時代中頃に画聖雪舟に命じて築庭したという伝説があるが、文献などにこれに関する記述は見当たらない。
 もともとは政弘の別荘だったが、母の菩提を弔うため妙貴寺という寺とした。さらに毛利隆元(もうりたかもと)の菩提寺となった際に、常栄寺と改称した。
 背景は山林、北は枯滝、中央が無染池。周囲は立石を配し、破墨山水を立体化している。
 室町時代の枯山水石庭の特徴を如実に表しており、簡素でありながら趣のある佇まいを見せている。
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