NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/3/19


額スカシ 鉄仙 白 Gakusukashi Tessen Shiro 

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 日本で生まれた扇子の歴史は古く、平安時代初期まで遡る。その形状は次第に変化し、雅やかな身の回り品として宮中女子に間に広がっていったという。
 鎌倉時代には中国へ渡り、逆輸入された扇子だが、平安時代より扇のほとんどは京都で生産されてきた。現在でも京扇子は職人による手仕事で造り上げられている。
 京扇子の模様のひとつに、「額スカシ」というものがある。全体に透かしをほどこし、白い鉄仙が浮かび上がる模様はとても清涼感がある。
 額スカシはとても手の込んだ作品で、薄く漉いた和紙を手彫りし、絹の紗を貼り合わせ、さらに手描きで彩色するのだという。
 伝統美と品格ある京扇子に、職人の熟練の技が光る。
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2008/1/23


土佐凧 Tosa-dako 

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 土佐凧(とさだこ)は手漉き土佐和紙を使用、正方形を45度回し角を立てた特徴的な形をしている。
 力強い墨の線に、魔除けの赤色を基調とした華麗な彩色は雅で、大変に美しい。
 凧は用途別に3種類に分けられ、絵凧と呼ばれる凧には武者や姫だるま、鶴を、定紋凧には家紋を、祝凧には「祝」などの慶祝文字をあしらう。
 凧は古代中国で兵器や宗教的な占いの為に作り出され、平安時代に日本に渡来したと言われており、土佐では、長曽我部氏が戦国時代の四国平定に、空とぶ兵器としてこれを用いた。 それが江戸時代になってからは男児出生を祝う行事となり、また、還暦の祝いに凧揚げをする風習も出来たと言われている。
 現在では香南市香我美町の1軒のみで作られ続けている。
 子どもの遊び道具としてももちろん、装飾用の美術工芸品としても大変に貴重で価値がある工芸品である。
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2007/10/3


梯子滝 Hashigo-daki 

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 梯子滝(はしごだき)は、北海道岩内郡岩内町にある名瀑。
 以前は岩内町市街から島牧方面へ進み、敷島内の集落を越えたところにある樺杣内覆道と鵜の岩トンネルの間のわずかな場所を流れていたが、現在はこれを迂回する新トンネルの上を流れている。
 このトンネルは、長さが4km近くあり、出口は雷電温泉手前になるため、現在は海上で船から見ることしかできない「幻の滝」である。
 高い崖から三段になって水流が流れ落ちる様は圧巻。冬には水が大きく氷結し、見事な氷瀑を見ることができる。厳しい海風が吹き付ける北海道ならではの風景である。
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2007/8/17


大里松原 Oozato-matsubara Ozato Pine Groves

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 大里松原(おおざとまつばら)は、徳島県海部郡海南町にある、弓状に四kmも広がる白浜青松百選の海岸である。
 延々と続く松林は、ざっと五万本が植わっている。海岸線に沿って美しい曲線を描く松原は、観賞用だけではなく潮害防備保安林、保健保安林でもあり、荒れる海から隣接する民家を守っている。
 松原の歴史は、江戸中期ごろにさかのぼる。当時の木はほとんどないと言うが、今でも地元の住民らが、年に三回の害虫防除と二回の下草刈りを欠かさない。
 この浜に立ち、潮風に吹かれ、波の音に身をゆだねれば、それだけで心が洗われていくようである。絶好の磯釣りポイントでもあり、海部川河口の波はサーフポイントとしても有名である。
 大里海岸はアカウミガメの産卵地でもあり、産卵の始まる初夏の満月の夜には観光客も訪れる。
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2007/7/26


北上川のヨシ原 Kitakami-gawa-no-yoshihara 

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 豊かな水量を湛え、肥沃な大地を育む東北地方屈指の大河、北上川。
 その川の河口から上流10kmにかけて広がるヨシ原の大群落が、北上川のヨシ原だ。
 日本の河川では最大級の規模を誇り、河口付近であることもあってアクセスもよく、大群落が紡ぎ出すどこまでも広がっているかのような開放的な空間に魅せられた人たちが後を絶たず訪れる。
 これら自然の恵みは藁葺き屋根の材料としても用いられ、冬に行われるヨシ刈りは雪の季節を知らせる風物詩として、そこに住む人々の生活と密着し、また大事されてきた。
 一帯は日本の音風景百選にも選ばれ、北上川を渡る風がヨシ原全体を揺らし、広大な空間にオーケストラにも例えられるような清々しい音を響かせる。
 そのどこか懐かしさを感じさせる音に抱かれ、風にそよぐヨシ原をみやれば、自分が指揮者になったような気分にもさせてくれる。
 広大なヨシ原の前で、タクトを振るってみるのも一興かもしれない。
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2007/7/23


びふか松山湿原 Bifuka-matsuyama-shitsugen Bifuka-Matsuyama Moor

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 北海道中川郡美深町。その町を見下ろす松山山頂にあるのがびふか松山湿原だ。
 標高797mにあるその湿原は、日本最北の高層湿原としても知られている。
 湿原面積はおよそ25ヘクタール。大小3つの沼が点在しており、それぞれにヒメマスの放流が行われている。
 山頂には、風雪にさらされ矮性化したアカエゾマツやハイマツなどの高山植物が分布するといった特異性があり、学術的にも重要であることから、昭和五一(1976)年には、北海道自然環境保全地域に指定されている。
 自然が色濃く残された湿原には、一周1kmほどの散策路も設けられ、四季折々に花を咲かせるタチギボウシやホロムイリンドウなどの豊富な高山植物を愛でながら、大自然の息吹を思う存分味わうことができる。
 青い空と緑の大地の境目に、矮性化したために奇妙な枝振りをしたエゾマツやハイマツがポツリと頭を出す。
 厳しい自然だけが生み出す風景が、そこには広がっている。
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2007/7/12


ゴロタ岬 Gorota-misaki Cape Gorota

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 ゴロタ岬は、北海道の礼文島北部、礼文郡礼文町船泊にある、険しい岩の突き出た岬である。
 アイヌ語では「神様が住むところ」という意味のカムイ・コタンと呼ばれており、川や海の難所につけられた地名とされる。
 海抜176mの場所にあり、島の西側にせり出した断崖絶壁で、岬からの眺めは360度のパノラマを誇り、トド島・久種湖・礼文岳・利尻富士ら特徴ある景観の地を一望できる。
 海に向かって横たわる恐竜の背中のような独特の形をしており、岬からのびる丘の遊歩道を南下するとゴロタの浜、さらに進むと砂浜が鉄府海岸へと続く。
 ゴロタ岬は、美しい空と海と花と風に逢う事ができる、自然の美しさを満喫できる素晴らしい眺望の景勝地である。
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2007/6/21


十月 神無月 Juugatsu Kannazuki October, Kannazuki

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 十月は別名を、神無月(かんなづき)と呼ぶ。
 島根県の出雲大社に全国八百万(やおよろず)の神様が集まる時期とされ、そのため出雲以外の地域には神様が留守になるため「神がいない月」ということから神無月とされる説がある。このことから、近年では、この時期出雲では他の地域とは逆に「神がいる月」とされ神在月(かみありづき)と呼ばれることもあるようだ。
 しかし、この月は神様を祀る時期であることから、無を助詞の「のと」と読み、「神の月」を表す、というのが有力な説と言われている。また、雷のない月だから雷無月(かみなしづき)、という説もある。
 十月は暦の上でも上旬は「寒露(かんろ)」と言われ、朝夕の冷気が草の葉に凝り、山の木々の葉も色づき始め、そして下旬に移る頃には「霜降(そうこう)」よ呼ばれ、秋の暮れ、北国では霜が地を白く飾る頃とされている。季節は秋から徐々に冬へ向かい、一日一日と肌に感じる風が冬そのものを感じさせるようになる。
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