NIPPON Kichi - 日本吉

2007/5/22

鉋 Kanna 

Jp


 鉋とは、一言で言えば木材の表面を削る道具であるが、熟達した職人が使うと、木肌は紙よりも薄く削り取られて行く。無骨な外観の割には、非常に繊細な仕事をする道具なのである。
 鉋は大別すると大鉋、小鉋に分けられるが、全体の9割以上は小鉋だ。大鉋は柱などの寸法出しや面仕上げに用いられ、小鉋は大工仕事の数だけ存在するという。
 鉋の木製部分を「台」と言い、刃を「鉋身」(かんなみ)と言う。鉋身は「押え溝」、「押え棒」、「押金」(おさえがね)と呼ばれる小型の刃の様な物で台に固定され、刃先の微妙な出具合を調整するとともに、押金は木肌の逆目(さかめ)を防止する役目を担う。
 刃の出具合の調整は台の一方を叩くことで行なえ、一つの鉋で削る木肌の厚みを微妙に変えて作業することが出来る。全て熟達した職人の経験と勘で行なわれるが、鉋台そのものを調整するための鉋が存在するというのも、興味深い。

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